養老郡史p.473によれば、有尾の八幡神社の祭神は大渭明神(おおぬまみょうじん)である。下池に因み、大沼の意味を持つ大渭の字が宛てられた。神社の棟札に「永正十六年(1519)勤請開発人、栗田勘四郎源光実」「嘉永五年(1852)八月十四日濃州多芸郡有尾村総氏子 庄屋栗田武右衛門」とある。
なお、聞取りでは、有尾八幡神社の祭神は戦神とされる応神天皇であるという考えもあった。有尾から出征した人からは一人も戦死者が出ず、結核にかかって亡くなった戦病死者が一人出ただけだったことに因る。
神社を勧請した理由は下池開拓が成功することを祈念してのことではないかと考えている。
有尾の八幡神社のお祭りと大神宮の祭礼を10月の連休に合せてやるようになった。最近では、連休は家族サービスをするので連休中の祭礼は困るという声も出ているが、祭礼は歴史のあることなので、これ以上の省略をしたり、時期をずらすなど、現状のあり方を簡単には変えることはできない。
大神宮の祭礼では太鼓を出しているが、叩き手がおらず、子どもが適当に叩いている状態である。以前は太鼓を叩けるのは長老で、他の人は中々叩かせてもらえなかった。以前は踊りも行っていたが、今は行っていない。
有尾の八幡神社の維持費として、各戸から2万円をもらっている。社務所の修復などをしたため、最近値上げをした。上下水道、ガス電気などの基本使用料を含め、維持費に約10万円かかる。

Posted in 上多度, 信仰, 地名, 祭礼, 経済, 行事 | Tagged , , , , | Leave a comment
表示位置は有尾の八幡神社を示している。