直江の春日神社は、元々南直江の西光寺(さいこうじ、直江字中瀬古)近くに建っていた。直江の八幡神社(直江字経堂)も、元は南直江に建っていたが、昭和26年に2社同時に遷座して現在地に合祀した。春日神社は全国でおよそ3000社あるが奈良の春日大社が本社であり、直江の春日神社も奈良から祭神を勧請している。春日神社は直江の氏神である。
以前の祭事の主だったものは、1月13日粥占い、1月14日左義長、武佐祭(開催日不明)、2月29日全体の小祭、3月10日記念祭、4月18日秋葉神社、8月8日御鍬神社、9月1日燈明、9月25日八幡神社、10月10日春日神社、神明神社(開催日不明)、小谷山感謝祭(秋・開催日詳細不明)、12月15日新嘗祭などが行われていた。現在はまとめて行ったり、省略されたりしているものもある。また、日にちも日曜または祝日にずらしていることが多い。
2010年現在でも行っている行事は、1月の第2日曜日に粥占いと左義長、1月の第4日曜日に武佐祭、3月の第2日曜日に記念祭、4月29日昭和の日に秋葉、御鍬、八幡、神明の4祭、9月1日に燈明神社祭、9月の第1日曜日に小谷山(おたにやま)感謝祭、10月体育の日の前日に春日神社大祭、12月23日天皇誕生日に新嘗祭を起源とする感謝祭である。
10月の春日神社の大祭は本組、中組、東組の各組ごとに太鼓があり、先頭に組の総代が提灯を持って神社まで歩いた。神社に入る組順も明治時代までは決まっていたらしいが、現在は特に決まりはない。春日神社遷座の時には、伊勢神楽の奉納があった。この時の記念誌として「神社移転遷宮記念誌」がある。
直江の春日神社の秋の祭りに昭和40年頃まで時々伊勢神楽を招待していた。
神社には太鼓が二つあり、昭和28年ほどまでは境内で太鼓に合わせて輪になって踊った。太鼓の名手が3~4人はいたが、現在はたたく人がいない為に太鼓は置いておくだけである。
明治生れぐらいの人が中心になって太鼓を打っているテープが残っており、早崎誠氏はテープで太鼓を覚えた。
江戸時代に杉野家が笠松代官所に提出した、春日神社(直江)を北直江に移転したい旨の嘆願書がある。この時は嘆願を却下され、戦後になってから春日神社(直江)の移転は実現した。

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小谷山感謝祭は200年近く前、江戸時代から始まっている。 表示位置は直江の春日神社を示している。