船著(ふなちゃく)神社(明徳)の祭神は船着神で、後に大山津見命(おおやまづみのみこと)および素箋鳴尊(すさのおのみこと)を合祀した。境内社に稲荷社、御鍬社、金刀比羅社がある。創建年代は不詳である。
船著神社には曳山が一両あり、普段はばらして保管している。大きさとしては二間四方程度とのことである。牧田の大工が作ったといわれており、制作年は不明であるが、江戸時代以降ではないかと考えている。昔は村中を曳き回していたが、曳山より小さな鳥居が立ったことにより境内から出すことが出来なくなったため、境内の前で組み立てるだけになった。昭和25年頃までは曳山が出されていたが、それ以降は出して組み立てることもなくなってしまった。祭り自体は10月の第2日曜日に今も行っており、横笛の演奏などもある。ただ、横笛の演奏についても廃止の話が出ており、なくなる可能性がある。
曳山の幕は昭和20年当時の神社の関係者の中に土屋輝雄氏の親戚がおり、土屋氏に頼んで描いてもらった。
船著神社の由緒については不明である。氏神社内の山の神と金毘羅さんは昔から境内に祀られている。境内の鳥居の脇に燈明があり、集落の中にはその一か所のみである。

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船著神社=船着とも書くが、神社の標柱には「著」の字が使われていた。町史には船着と表記されている(p.326)。 表示位置は明徳の船著神社を示している。