飯ノ木では虫送りは6月中旬の日曜に行っている。竹に御幣を付けたものを神社で御祈祷してもらい、8つくらいある各小字に1本づつ立て回る。立てた後の御幣についてはその土地の所有者の方に処分を任せている。昭和30年頃はわらで虫の形を作り村の周りをまわり、たいまつに火をつけて歩き、最後その火で作った虫形を燃やした。
大跡では虫送りは戦後頃まで行われていた。夜、火を焚いて村周辺のあぜ道を練り歩いた。
口ヶ島では今でも伊勢参りを行っている。飯ノ木の源氏橋まで出迎えていたが、最近はお宮さんで迎えるようになった。
飯ノ木では平成当初までは毎回抽選で5名が伊勢参りに行き、養老駅まで八幡神社の総代が代表で迎えに行っていた。1月の14日に行き、15日に戻ってきた。今は家並み順で5名が出向くが、伊勢参りに行く日にちは当番の人にまかされていて決まっていない。戻ってきてから左義長を源氏橋の所で行い、古いお札はその時に燃やす。伊勢神宮で祈祷してもらったお供えを村内で配り、お札は大神宮に供える。祈祷料は3万円で、垣内参拝はしていない。