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薬師山遺跡。
2011.06.06
薬師山遺跡(やくしやまいせき)は、養老山地に所在する中世の遺跡で、小倉谷の南側、標高110~220mの山地及び下位段丘面に立地しています。
多芸七坊の一つである光明寺跡に比定されており、立地や地形、採集遺物からも中世寺院跡である可能性が高いです。ただ、本当に寺院跡であるかどうかや、その名称などについて、証明が十分になされていないため、現状では薬師山遺跡と呼んでいます。
この薬師山遺跡には、いくつか興味深い点があり、その一つが遺跡範囲のほとんどが養老町鷲巣(わしのす)の飛地になっていることです。
養老町鷲巣は、小倉谷を中心に発達した扇状地の端に立地する村で、多藝郡にあって一時期本巣郡の飛地になっていた不思議なところ。
地元には白山太鼓が伝承されており、地名の由来にも白山信仰との関係が伺えます。
まだまだ、情報は少ないですが、美濃の白山信仰を考える手掛かりが、ここにありそうな気がします。
36号墳の器台。
2011.06.03
上の写真は、象鼻山36号墳の周溝から出土した土器です。
上部に器をのせて使うもので、器台という器種になります。
真ん中に穴が空いているので、分かりやすいですよね。
この器台、口縁部を中心にいくらか欠損していますが、中空部分の径の大きさや裾部の形態から、廻間Ⅰ式の中でもかなり古い方に属すると判断できます。
そしてこのことは、山頂から離れた位置にある36号墳が、山頂の墳墓群とほぼ同時期に築造された可能性が高いことを示しています。
詳細な検討はこれからになりますが、どうやら象鼻山古墳群の調査成果は、養老町の歴史を明らかにする上で重要な情報を提供することになりそうです。
ただ、この課題に取り組む前に、日吉遺跡の発掘調査成果をまとめ、この地域の土器様相をもう少し明らかにしておく必要があるでしょうね・・
岐阜県文楽・能大会実行委員会
2011.06.02
今日の午後、「岐阜県文楽・能大会ようろう2011」の開催に向けて、養老町に4つの文楽・能の保存会が集まりました。
この大会は、中津川市・瑞浪市・恵那市・本巣市・養老町の5つの市町が協力して毎年実施しているもので、今年は養老町で開催されます。
開催日は、11月3日(木・祝)で、会場は養老町民会館です。
出演団体は、付知町翁舞保存会(中津川市)、半原操り人形浄瑠璃保存会(瑞浪市)、真桑文楽保存会(本巣市)、室原文楽保存会(養老町)の4団体。
養老町で開催されるのは5年に1度なので、ぜひこの機会にご覧下さい。
養老ナビ情報の追加6。
2011.06.01
養老町の文化遺産カード対象地のうち、象鼻山古墳群の情報だけが養老ナビに登録されていませんでしたので、これを登録しました。
分類は文化遺産で、名称は象鼻山登山道入口です。
入口から山頂までは徒歩で15~20分くらい、入口付近には駐車スペース、山頂にはトイレもあります。
関係者以外の車両での入山は禁止されていますので注意して下さい。
梅雨に入り、外出しづらい時期になりましたが、ぜひ合間を縫って象鼻山を訪れてみて下さい。
養老町のタンポポ
2011.05.31
養老町では、春になるといたるところでタンポポの花を見かけますが、 この花には、古来から日本に生育していた在来種と、近世頃に海外から持ち込まれた外来種があるそうです。
花を包んでいる総包片という部分で見分けることができるようなので、養老町で咲いていたものをいくつか確認してみたのですが、どれも総包片が反り返っておらず、在来種が中心のようでした。
一方、外来種は総包片が反り返っていて、開花時期も長く、夏になっても咲いているのが特徴だそうです。
明日から6月なので、これから見かける花も確認して、さらに情報を収集してみたいと思います。
滝の風まつり
2011.05.30
現在養老公園には、「滝の風まつり」として約2,000本のかざぐるまが設置されています。場所は養老の滝の近くで、期間は 6月4日までです。
これは養老町観光協会が主催しているもので、公園を訪れた人達に春の風を感じてもらおうという取組みです。
僕が訪れたのは梅雨入り前でしたが、風に吹かれて一斉に回るかざぐるまに涼しさを分けてもらうことができました。
お帰りなさい。
2011.05.27
昨夜、鹿児島から中学生達が帰ってきました。
鹿児島では、ずっと雨が続いていたので、疲れがたまっているかとも思いましたが…。
心配しすぎでしたね。
高田中学校、東部中学校両校の生徒は、学年が1つ違う上に、ほぼ初対面で出発したのですが、帰ってくる頃には、すっかり仲良くなっていました。
養老町の代表としての務めも、しっかり果たしてきてくれたようです。
3日間、お疲れ様でした。
わが家の保有米
2011.05.26
まだ5月にもかかわらず、わが家の保有米が半俵(30kg)になってしまいました。
家には、大人4人、幼児2人が暮らしていて、昨年秋に収穫したハツシモを6俵(360kg)保有していました。例年1俵くらいは残るので、梅雨時に虫ずってしまう分を見越しても、これで十分もつ予定だったのですが・・・
ネズミにかじられたり、ちょっと譲ったりしているうちに、いつの間にか残り僅かになってしまいました。
早く新米を食べられるようにと考えていたのも、裏目でしたね・・
普段、お米を買うことがないので、どこで買うかちょっと考えてしまいます。
Rice fish.
2011.05.25
田植えの季節に入り、田んぼに棲む生き物の姿を見かけることが多くなりました。
上の写真は養老町西岩道のメダカ。用水路で見つけたのですが・・・
撮影していると、ケリに威嚇されました。
ケリは田んぼに巣を作る鳥で、今は繁殖期。
知らずに近づきすぎたかもしれませんね。
鹿児島へ。
2011.05.24
鹿児島県薩摩義士頌徳慰霊祭に参列するため、27名が養老町を出発しました。
参列者の中には、中学生も含まれており、鹿児島市立中学校との交流会も予定されています。
今年は、岐阜県と鹿児島県の姉妹県盟約40周年にあたるため、式典や交流の集いなど、例年に比べてスケジュールがタイトですが・・
養老町の代表として、しっかり鹿児島との交流を深めてきてくれることを期待しています。
「ぞうびさん」の公開。
2011.05.23
昨日は、高田祭の本楽でしたが、天気に恵まれず、車山は曳き出されませんでした。
残念でしたが、仕方ありませんよね・・
さて、当ホームページでは、今日から、「ぞうびさん-3Dアニメーション-」を公開しています。
象鼻山古墳群の歴史的意義を、もっと簡単に感じていただくために作成しました。
中には、表題とちょっと違うような印象を受ける方もいらっしゃるかもしれませんが・・
調査中に、ぼんやりと描いていた象鼻山古墳群のイメージを、タギの国のキャラクターがうまく表現してくれていて、これまでに公開してきた中でも、オススメできるコンテンツになっています。
ぜひ、ご覧ください。
高田祭がはじまります。
2011.05.20
明日から、高田祭がはじまります。
高田商店街では、愛宕神社御旅所や、やま会所などが準備されていて、もうすでに祭りの雰囲気が漂っています。
養老町教育委員会でも、これにあわせてタギゾウくんの養老ナビに「高田祭」を登録しました。
分類はイベントで、期間中だけアクセスできます。
スケジュールも掲載しておきましたので、ぜひご活用ください。
上方の彫刻師
2011.05.19
養老町沢田の真泉寺には、天女たちが楽器をもち、舞いながら演奏する狭間があります。これを彫ったのが、先週紹介した彫忠の弟子である佐竹民弥(さたけたみや)です。
天女の柔和な表情が魅力的な作品ですが、師匠の作品とはどことなく雰囲気が違うような気もします。
民弥は文化6年(1809)年に現在の大垣市十六町で生まれ、彫忠のもとで学びました。もともとは、佐竹民蔵と名乗っており、真泉寺の狭間の裏にも、その名前が墨書されています。
民弥という名に変えたのは、安政4年(1857)頃に養老町上方へ移り住んでからのようです。
民弥の作品は、養老町以外でも、大垣市や垂井町、滋賀県長浜市等に遺されており、「民弥彫り」と呼ばれています。
沢田真泉寺の狭間について詳しくはこちらから
養老町の文化遺産カード。
2011.05.18
昨日から、養老町にある4つの文化遺産のカードが、無料で配布されています。
この取り組みは、NPO法人ニワ里ねっと(理事長赤塚次郎氏)さんが、地域に残された文化遺産にもっと気軽に触れてもらうことを目的に、実施しているものです。
ただ、カードをもらうには一つ条件があり、その場所に実際に行ったことを証明しなければなりません。
携帯電話で現地の写真を撮って、カード配布場所で提示するのが、一番簡単な方法みたいですね。
養老町のカードは、「高田祭」「養老の滝」「象鼻山古墳群」「大巻薩摩工事役館跡」の4つで、高田商店街のツバキヤさん(家具屋)で配布されています。火曜日は定休日なので注意して下さい。
カードは養老町以外の市町村でも発行されていて、現在16種類あります。
中には、難易度の高そうな文化遺産もありますが・・
ぜひ、コンプリートしてみて下さい。
詳しい情報は、こちらに掲載されています。
高田祭などは1年に1回しか入手の機会がないので、こうしたカードを上手くゲットできるかがポイントですね。
花祭り
2011.05.17
5月14日(土)に養老町中の應順寺(おうじゅんじ)で「花祭り」が行われました。
毎年5月の第2土曜日に、日吉地区の7ヶ寺が順番に実施していて、もう80年以上も続けられています。
子どもたちが、お釈迦様の像にお花を供え、甘茶をかけた後、お釈迦様を奉った花御堂はリヤカーに乗って、日吉小学校の周辺を練り歩きました。
甘茶を飲んだのは十数年ぶりでしたが、とても甘く感じました。お釈迦様が誕生した日に降ったとされる甘露の雨は、どのくらいの甘さだったんでしょうね・・・
5月の象鼻山。
2011.05.16
昨日、多芸西部地区の子ども会が、現地学習として象鼻山古墳群を訪れてくれました。
みんなが走りまわったり、昼食をたべたりした象鼻山山頂の広場が、弥生時代の人達によって造られたものであることを、少しでも実感してもらえたでしょうか?
素晴らしい天気で、遊びたくてムズムズしている子が多かったと思いますが、それでも僕の話に耳を傾けてくれて嬉しかったです。
当日は、関西からのお客様もあり、象鼻山古墳群を少し詳しく説明させて頂くこともできました。
ただ、お弁当を用意していかなかったことは失敗でした・・
最高のピクニック日和でしたね。
絵本5の公開。
2011.05.13
今日から、「絵本 タギゾウくんとタギの国」を公開しています。
前回は出番がありませんでしたが、今回はタギゾウくんが主役です。
弥生時代から古墳時代へ移り変わる養老町をイメージして作成しました。
とりあえず、これで公開する絵本は全部です。
ぜひ、タギゾウくんの勇姿をご覧下さい。
養老ナビ情報の追加5。
2011.05.12
タギゾウくんの養老ナビに、高田祭曳車山3輌の情報を追加しました。
岐阜県の有形民俗文化財に指定されていて、上屋が360°回転するのが大きな特徴です。
他では見ることができないものですよね。
あと少し気になるのが、高田祭に先駆けて今週末に行われる大垣祭の天気。
昨年は、どちらも晴れたので、それほど気にすることもないのでしょうが・・
せっかくのお祭りなので、曳車山も楽しみたいです。
高田の彫刻師
2011.05.11
江戸時代の高田には、彫忠(ほりちゅう)と呼ばれた彫刻師がいました。
本名は早瀬忠兵衛で、天明5年(1785)に生まれました。
養老町には、この彫忠の作品が多く残されており、その中には西町車山の木彫のように、立川専四郎・和四郎兄弟の作品と共に岐阜県の有形文化財に指定されたものもあります。
いよいよ来週は高田祭。
彫忠の作品は、立川兄弟のものに比べると小さいので判りにくいかもしれませんが、興味のある方は、ぜひ探してみてください。
薩摩花壇
2011.05.10
大巻薩摩工事役館跡東隣の花壇には、いつも鮮やかな花が咲いています。
地元の方々が、薩摩義士の関係史跡を訪れる方をもてなすことを主な目的として始めたもので、今年で2年目を迎えます。
年間通して維持されているので、いつ訪れても四季折々の花が楽しめるのがうれしいですね。