Cultural Properties 文化財
象鼻山古墳群
- ■指定:養老町指定文化財
- ■種別:記念物
- ■種目:史跡
- ■時代:古墳
象鼻山古墳群は、南宮山の一支脈にあたる象鼻山(標高140m)の山頂から山麓にかけて分布する70基の墳墓群の総称です。特殊な性格をもつ象鼻山3号墳(上円下方壇)のほかに、前方後方墳1基、方墳34基、円墳33基、不明1基から構成されています。これらの墳墓の築造時期は、十分に解明されていませんが、おおよそ2世紀中頃から7世紀初頭に及ぶと考えられています。
写真は、象鼻山古墳群の中の1号墳です。この1号古墳は、象鼻山山頂の最高所(標高約141m)に造られた、古墳時代前期(3世紀中頃)の前方後方墳です。1997年から1999年にかけて発掘調査されました。その結果、箱型の木棺内からは、双鳳紋鏡1面と琴柱形石製品3点、鉄刀1点、鉄剣6点、鉄鏃44点以上、朱入りの壺1点が出土しています。
また全長約40mあるお墓のすべてが、人の手で土を盛り上げることで造られていました。これは当時としては、たいへん大がかりな工事です。埋葬された人物は、3世紀中頃に邪馬台国と対立関係にあった、狗奴国の国王か、その王族と考えられています。