Cultural Properties 文化財
絵馬(押越 八幡神社)
- ■指定:養老町指定文化財
- ■種別:有形文化財
- ■種目:絵画
- ■時代:江戸
18面の内、大絵馬(1m以上)が5面ありますので、代表的なものとして本図をあげました。
右下に天保甲辰龍集秋九月皆春館中島華陽製之 天保十五年(1844)とあります。絵は色彩も鮮やかに、剥脱もなく写実的に描かれています。この様な絵馬は、室町時代後期(1550頃)より現われ、信仰の対象より美術品として扱われるような作品が増加しており、この絵馬も一例かと思います。
二 川中島合戦図(写真中央)
18面の内、武者絵の代表として掲載しました。縦97cm、横91cm、右上に正徳六載(1716)、左上に申5月吉日、左下に安氏の署名があります。合戦といえば川中島の合戦と言われるほど有名で今に伝わっています。この時の両雄、上杉謙信・武田信玄の武者振りを、雄渾な狩野派の筆法で描かれてあります。この様な武者絵の多くは男児が強壮に育つようにという願いで奉納されたようです。
三 鳳凰図(写真下)
18面の内、花鳥図6面あり、その中から本図を掲載しました。右下に正徳六丙申歳卯月辰(1716)、下に中島只之丞の署名があります。桐の木の上に大きく鳳凰が飛ぶ目出度い図で、この年八代将軍吉宗が後を継ぎ年号も改められていますので、泰平の世を祈願し奉納されたものと思います。(縦51cm 横88cm)
ちなみに絵馬の型ですが、この図の様な屋根型は関東型、四角・矩形型は関西型といわれ、当社のものは入り混じっています。