天照寺は1600年頃にこの地に移ってきた浄土宗の寺である。門徒は30軒あり根古地では2軒のみである。総代は瑞穂地区大代(おおじろ)のA氏であり、またA氏と共に移ってきたB氏が分家して十数軒の門徒を広めた。
浄土宗は法然が開いた武家の宗教である。浄土真宗と違い「正信偈(しょうしんげ)」は読まないが「浄土三部経」と「阿弥陀経」を読むのは浄土宗も浄土真宗も同じである。
天照寺薩摩義士と関連が深い寺とされている。昭和34年の伊勢湾台風の水害を契機として翌35年に浄土三昧に隣接する県道今尾-小倉線の改修が行われた。その際、薩摩義士の遺体が納められた甕が発見された。甕が掘り起こされるまでは何も墓標はなかったが、口伝えで薩摩義士の甕がその辺りに埋まっていることは分かっていた。
薩摩義士に関連する天照寺の過去帳や甕などは養老町の文化財指定を受けている。

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浄土宗の本山は京都知恩院である。 表示位置は天照寺を示している。